この謎解き、あのドラマで…
昨日の記事で東野圭吾さんの人気小説「マスカレード・ホテル」「マスカレード・イブ」の「帯裏の謎解き」を紹介しました。
本の「P-L-W」
「ページ、行、何文字目か」を拾って暗号解読するという謎解きでした。
「あれ? この謎解き、最近どこかで…」
同じように思った人もいるのでは?
じつはこの手法の謎解きがフジテレビの月9のドラマ「ミステリと言う勿れ」でも使われていました。
主人公の久能整くん(菅田将暉)が出会ったミステリアスな女性・ライカ(門脇麦)さん。
彼女は文庫の「自省録」をすべて暗記しています。
本の文字を「ページ、行、何文字目か」の数字に置き換えて会話をするのです。
数字をばばばーーーーっと早口で言われて、整くんは慌てて本を片手に数字と本の文字を照合していきます。
整くんがとっても、優秀なのはわかる。わかるけど、その早さじゃ無理だってばよ…。
しかも、結構、重要なことも言ってるし。伝わらなかったらどうすんの~、って見ながら思ってました。
実際にやってみるとよくわかります。
「謎解き」の部分
一番上の段は左の表から数字を当てはめると…
「189―16-20」になります。
「189ページの16行目の上から20文字目」ということです。
「マスカレード・ホテル」がお手元になかったら、別の文庫本でかまわないのでやってみてください。
ページはともかく、行と何番目かを数えていくのは案外、大変です。
しかも、これで「たった1文字」
ドラマとはいえ、整君はよく会話ができたものです。
同じ「謎解き」で意外な作品がつながりました。
ドラマのセリフで「珍しい手法ではない」というようなことを言っていたので、ほかにも使われている作品があるんでしょうね。
こういう意外な発見があるのも「謎解き」の面白いところです。
ちなみに・・・
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、
「マスカレード・ホテル」では、ある「座標」を犯行現場と結びつける場面が出てきます。
この「帯裏の謎解き」もそこから生まれたのかもしれません。
ある場所を特定する→文字を特定する
という発想だったのかなぁ、と勝手に思っています。
「マスカレード・ホテル」はさまざまな事情を抱えた人々が織りなす人間ドラマが魅力です。
もう帯裏に「謎」は隠れていないでしょうけど、興味が湧いたら読んでみてください。
「マスカレード・ホテル」
「マスカレード・イブ」
作者:東野圭吾
集英社文庫
「ミステリーと言う勿れ」
原作:田村由美
月間フラワーズ(小学館)で連載中。
ドラマ:フジテレビ(1月期の月曜9時~)
脚本:相沢友子
(2022.4.5時点の情報です)
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