AIペンギンミステリー(1)   第1話①

AIペンギンアイキャッチ AIペンギン

※物語の最初のページです。   初めての方はここからどうぞ

《はじまりの日》   (問題編)

🐧「謎のおまけ

〈プロローグ〉

「ITが人間の知能を超える日が本当にやってくるのかな? それってどんな物なんだろう。ロボット? アンドロイド? もっと違う形の物? そのITと友達になれたりするのかな?」

 玄関で靴を履いていた高校2年生の吉水リュウは振り返って中学2年生の妹・リホを見た。

「なんだよ、それ」

「お兄ちゃんが小学生の時に書いた作文だよ。たまたま見つけたの。お兄ちゃん、小さい時からAIに興味があったんだね」

「どっからそんなもん…」

「ふふ。はい、これお弁当。試験、がんばってね。いってらっしゃい」

「おう、サンキュ。いってきます」

リュウは受け取った弁当をカバンに入れて家を出る。

(今日は特別な日だ。オレにとっても、日本にとっても。いや、もしかしたら世界…宇宙にとっても大事な一日になるのかもしれない)

今日は〈AI学園〉の入学資格試験が行われる日。

設立されたばかりの〈AI学園〉通称AIGは政府主導で急遽設立された教育機関だ。21世紀に入ってAI(人工知能)の進歩はめざましく、いつ人間の能力を超えてもおかしくない。すでに計算でAIに勝てる人間などいない。認識や分析の能力も飛躍的に上がった。そのうち自分で考えて行動するようになるだろう。

だが、ここに大きな問題がある。AIの暴走を止めることができなかったら、人間はおろか、世界はあっという間に滅んでしまうだろう。そこで、考えられたのが「AIを人間と共に成長させる」という方法だった。設立されたばかりの〈AI学園〉はそのための人材を必要としている。

全寮制で生活費も授業料も無料。卒業後は協賛企業に100%就職が約束されている。成績優秀者にはそれ以外にも様々な特典が用意されるという話だ。中学校を卒業した16~25歳の人間なら誰でも試験を受けることができるが、希望者が殺到して倍率はえらいことになっている。

 リュウが試験会場の教室に入ると、そこには個別のブースがたくさん並んでいて、よく見える場所に受験番号が貼り付けられていた。

〈315Y0〉受験番号を確かめてリュウは席に座った。

 教室の前方には大きなスクリーンが設置されていて、試験開始時間になると画面にとぼけた顔のロボットが現れた。

《ミナサン、コンニチハ。ワタシは〈AI学園〉の案内役〈ロボQ〉デス。ソレデハ、試験の説明を始めマス。

この試験は通常の入学試験とは異なりマス。難しい問題、想定していなかった問題が出るかもしれませんが、最後まであきらめずにがんばってクダサイ。解答するときはお手元のタブレットと電子ペンを使ってクダサイ》

 机の上には「問題と答案用紙が映し出されたタブレット」と「メモを取るために自由に使える白紙のタブレット」の2台が用意されている。

 試験が始まった。

******************************************

【出題編】

《答案用紙》

******************************************

 解答用のタブレットには、色付きの四角と変なマークのそばに自分の名前を書く欄があり、その下に答えを書き込むための枠がズラリと並んでいる。〈ロボQ〉の顔も描いてあった。

 リュウはどんな問題があるのか全体を見てみることにした。

 国語、数学、英語が各20問、そして理科と社会は好きなジャンルから10問を選べるようになっていた。理科なら生物6問、化学4問、苦手な物理は0問みたいな答え方ができるようだ。

 さらにコンピューターとAIに関する問題、時事問題、ほかにもいろいろ。制限時間は3時間。どこから解いても構わない。ブースを出ることはできないが、好きな時に休憩してもいいそうだ。

(プログラミング用語の説明なんて問題まである。だめだ。全然、わかんねぇ)

 暗い気分でページをめくっていくと、最後のページに〈おまけ〉がついていた。

******************************************

(なんで〈おまけ問題〉なんてあるんだろ? 時間はたっぷりあるし、リラックスできるかもしれないから先に解いてみようかな?)

 リュウは難しい問題をそっちのけにして、おまけの謎解き問題から始めることにした。

 おまけの3問の答えを書き込むと、リュウは一瞬だけ、誰かに見られているようなおかしな気配を感じた。

(ま、気のせいだろ。それより、この変な色付きの四角も気になるんだけどな…)

 静まり返った教室で、ブースに入った受験生たちが必死に問題に取り組んでいる。緊張した空気の中で時が過ぎていった。

《 To be continued… 》

次回は、

(2)【〈ヒント編〉「大ざっぱな大沢」】 ←クリックでジャンプできます

🐧「AIペンギンミステリー」をまとめたページは こちら

******************************************

🐧 今回はここまで。

〈読む謎解き〉楽しんでいただけたでしょうか?

問題は解けたかな?

今後、一話を〈問題編〉〈ヒント編〉〈解答編〉に分けて掲載していく予定です。

更新のペースは遅めかもしれませんが、ゆっくり続けていこうと思います。

どうぞよろしくお願いします。

******************************************

よろしければ、感想などコメントをお願いします。

(下に コメントボタンがあります。お名前はニックネームでOKです。メールアドレスは表示されませんので、お気軽に書き込みしてください。 注:読者とサイトを守るため、URL(サイトアドレス)が入ったコメントは管理人の承認後でないと表示されないようになっています)

🐧 コメント欄 メールアドレスは公開されないので気軽に書いてください