AIペンギンミステリー(15)  第5話①

AIペンギンアイキャッチAIペンギン

《リュウの家族》 (問題編)

🐧「追加問題?」

クッキーと焼き芋の甘い香りの中で、リュウと大沢はリホに《AI学園》の試験の話を聞かせている。

「面接も変だったよな~。ロボQが『面接を始めマス』って言い始めた時はビビったぜ」

 大沢の話にリホは首を傾げた。

「ロボQってなに?」

「画面に現れたAIなんだ。ロボットの姿だったよ」

「んで、いきなり『1+1=』って聞いてくるんだぜ。バカにしてんのかーって思ったよ」

「それが面接なの?」

「そうなんだよ。しゃべり方は丁寧なんだけど、語尾だけイントネーションが変なんだ。『落ち着いてくだサイ』とか『理解できまスカ?』とか」

 大沢は表情豊かにロボQの真似をする。

「そんな顔はしないだろ」

リュウはそう言ったが、大沢の物真似は案外、似ていた。

「そういえば、なんでリュウの面接は時間がかかってたんだ?」

 大沢が聞いてきた。

「機械の不具合で閉じ込められてたんだ。それで、暇つぶしにってロボQが出した問題を解いてた。クロスワードとか。ほら、こんな感じ」

 リュウは携帯の画面にロボQが送ってくれたクロスワードの答えを二人に見せた。

 リホは興味が湧いたらしくリュウから携帯を受け取って、しげしげと見ている。

「それにしてもリュウはロボットとかアンドロイドとか好きだよな。リホちゃんを家に残して全寮制の《AI学園》の入試を受けるって聞いた時は驚いたぜ」

リホはスッと表情を固くして、テーブルの下の足を蹴った。

「いてっ。あ、いや、天国のおじさんとおばさんもリュウの成長を喜んでると…。いててっ」

 今度はリュウが大沢の足を蹴る。

「リュウがそんだけロボットが好きなんだって話をしてるだけだって~」

 その時、リュウと大沢の携帯が同時に鳴った。

「《AI学園》からメールだ」

「この問題の答えを明日、日曜日の23時59分までに返信してください…だって」

【問題編】

《 To be continued… 》

次回は、

(16)【〈ヒント編〉「二人で謎解き」】

***************************************

🐧 今回はここまで。

楽しんでいただけたでしょうか?

試験が終わってホッとした頃に送られてきた

《AI学園》からの追加問題。

でも、これって…?

***************************************

よろしければ、感想などコメントをお願いします。

(下に コメントボタンがあります。お名前はニックネームでOKです。メールアドレスは表示されませんので、お気軽に書き込みしてください。 注:URL(サイトアドレス)が入ったコメントは管理人の承認後でないと表示されないようになっています)

🐧 コメント欄 メールアドレスは公開されないので気軽に書いてください