AIペンギンミステリー(8) 第3話①

AIペンギン

《はじめてのアンドロイド》(問題編)

🐧「赤青計算」


 門を出ると、朝にはなかったはずの自動販売機があった。

「受験生の方ですね。こちらにどうぞ」

 立ち止まったリュウに声をかけてきたのは…アンドロイド!!

「あの…」

 生まれて初めてアンドロイドに話しかけられて、リュウはドキドキした。うまく言葉が出てこない。

「では、受験票を確認します。見せていただけますか?」

 アンドロイドはとまどっているリュウの様子は気にならないらしく、自分の仕事を進める。

「あ、はい。受験票…」

 リュウはカバンからごそごそと受験票を出した。

「〈315Y0〉吉水リュウさん。はい、こちらを向いてくださいね」

 リュウが顔を向けると、アンドロイドの目が一瞬、赤く光った。

「確認が取れました。ありがとうございます。それでは…」

 アンドロイドは持っていたタブレットをピピピッと慣れた手つきで操作した。

「まずは問題を解いてくださいね」

 アンドロイドは当たり前のように言った。

「えっ、また問題? 試験は終わったんじゃ?」

 思わずリュウがそう言うと、アンドロイドは顔をこちらに向けた。

「安心してください。もし、不正解でもドリンクはちゃんとお渡しします」

「いや、そういうことじゃなくて…。あの、あの…」

「簡単な計算問題を3問出します。時間制限がありますから注意してくださいね」

 アンドロイドはどんどん仕事を進めていく。

「あの…」

「はい、問題です!」

 アンドロイドはリュウにタブレットを向けた。

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【問題編】


アンドロイド「最初の問題は20秒以内に答えてください」

リュウは自分の気持ちを抑えて問題に目を向けた。

なんとか答えると、アンドロイドはピッとタブレットのボタンを押した。

アンドロイドはどんどんどんどん仕事を進めていく。


アンドロイド「次の問題は25秒以内に答えてください」

リュウ「えーと…」

時間は過ぎていく。今は問題に集中するしかない。

リュウは2問目の答えを告げた。

アンドロイドはどんどんどんどんどんどん仕事を進めていく。


アンドロイド「3問目です。30秒以内に答えてください」

リュウは3問目の答えを出した。なんかもう頭がぐるぐるする。

リュウ「ちょっと待って。もう、なにがなんだか…」

アンドロイド「はい。では、3問とも正解したので、こちらをどうぞ」

 そう言って、アンドロイドはリュウに少し厚みのあるカードを3枚渡した。

 カードにはイラストだか模様だかよくわからない絵と文章が書いてある。

リュウ(なんだろうこれ?)


《 To be continued… 》

次回は、

(9)【〈ヒント編〉「じっと見る」】

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🐧 今回はここまで。

楽しんでいただけたでしょうか?

ドリンクをもらうための「赤青計算」。

制限時間内に解けましたか? 

解き方さえわかれば簡単な問題です。

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